夢を叶えることは難しいが、夢を諦めることも難しい。
夢という甘い響き
「夢」という言葉には、何だか魔法のような特別な響きがある。
そのことを考えているだけでワクワクしたり、うれしくなったり、
生きていく原動力になったりもする。
以前観た「ばしゃ馬さんとビッグマウス」という映画でも、シナリオ
ライターになる夢を諦めきれずに、葛藤する姿を描いていたのだが、
軽いコメディーかと思いきや、チクッと胸が痛くなり予想外に
泣ける映画だった。
小さい頃は誰でも、「〇〇になりたい」とか「〇〇をやりたい」とか
素直に言っていたと思う。
だけど年を重ねていくうちに、「やっても出来ない自分」や「自分よりも
もっと凄い人がいる」など、いろいろな現実を知っていく。
そして、「やればできる」「夢は諦めなければ叶う」といった論理だけでは、
いずれ先が見えてきた時に、人生がしんどくなっていくかもしれない。
諦めること=逃げることではない
夢は諦めない限り、「いつかは叶うかもしれない」といった希望を持ち続ける
ことが出来るし、夢を持ち続けていることが、幸せなことかもしれない。
でも、「せっかくここまでやって来たんだから」という思いに縛られて、
ずるずるやり続けていくうちに、やめるタイミングを見失ってしまい、
「ここで諦めたら、今までの努力が無駄になる」と執着心にとらわれて、
人生が辛いものになっていくようであれば、潔く諦めることもアリだと思う。
諦めることは、逃げることではないと思う。
自分の実力や現実を受け入れ、やめようと思った時に、プライドや未練、
執着を断ち切り、きっぱりと終わらせること。
そして、夢が叶わなくても別の形や方法を変えて、実現できることもあるし、
全く別の道へ進んでいくこともあるだろう。
また、今までやってきたことは、決して無駄にはならないと思う。
自分の人生だからこそ、自分で選んで、責任を取ることが大切で、人生の中で
がむしゃらに夢中になれるものがあることは、幸せなことだと思う。
夢は、叶えることも難しいけど、諦めることも難しい。